霧笛荘の住人

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タイトルを見た瞬間、
無性に読みたくなってしまった小説。「霧笛荘夜話」

暗い運河のほとりに、その奇妙な意匠の建物はあった。 と物語は始まる。

ひたすら人目を避け、闇を求めて歩けば自然とそこへたどりつくー
ー玄関の前の訪問者はいちど振り返り、ほかに選ぶ道のなかったことを知るー

漆黒の長い髪に灰色のパオを着た
纏足(てんそく)の年老いた女主人、太太(タイタイ)が営む霧笛荘。

港の見える部屋。
鏡のある部屋。
朝日のあたる部屋。
瑠璃色の部屋。
花の咲く部屋。
マドロスの部屋。に住んでいた住人達の話。

そして最後は ぬくもりの部屋。

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港に仕事を探しにいく男。元町。中華街の店主と
この本の舞台は山下公園の辺りなのだろうと思う。

読んでみると 
霧の立ちこめる夜の運河を歩けば
ほんとうに霧笛荘は存在してくれるのではないかと
思えてしかたがないのです。


一見、ぶっきらぼう、でもほんとうはお人好しな男。
今までの自分を捨てて、想像の中で生きる美しい女性など
個性的な登場人物で物語が進んでいく。
それは、切なくて心に残る1冊でした。

著者 浅田次郎  他、鉄道員(ぽっぽや) プリズンホテルなど

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by souvenir_undeux | 2010-04-20 00:05 | livre

こんにちは。shuです。 アトリエでの製作とアンティークの日々。


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